バカ犬?

お正月に帰省したときの話ですが。
コンタクトレンズケースを持って帰るのを忘れたので、最初の夜だけ、小さいグラス 2個に保存液を入れて、その中にレンズを入れておいたら、翌朝、妹が「大変だったよ!」と言ってきた。
朝、妹が洗面台でタオルを洗おうとしたら、小さい薄紫色の硬いものがあるのに気づいて、何かと思ったらどうやらそれは私のハードコンタクトレンズ!
私が洗面台の脇に置いておいた2つのグラスの中を見てみると、どうやらレンズは片方にしか入っていない。
妹はソフトレンズなので、ハードレンズの勝手はわからないけれど、保存液の説明を読んで、レンズを洗って、違うグラスに入れておいたよ、と言う。
確かに言われてみれば、先にはずした右目のレンズはちゃんとグラスに入っているのを確認したけど、後にはずした左目のレンズは確認しなかったかも。
ハードレンズは手が濡れているとなかなか指から離れないからな。
なんたって帰省翌朝のことだったので「おかげでお正月を眼鏡で過ごさずにすんだよ。でかした、でかした。ありがとう。」とお礼を言って洗面所に向かうと、妹が出してくれた3つめのグラスが置いてある。
早速レンズを取り出そうと中を見てみると.....何も入ってない。
あれ? ?(・_・)?
私が置いた2つのグラスの中にも確かに片方には何も入っていない...。
妹を呼んで、「このグラスに入れてくれたんよね? でも...入ってないよね?」と聞くと、妹も何も入ってないのに気づいて、「いやーん、入ってないやーん。せっかくいいことしたと思ったのに、私、バカ犬やーん。」と大騒ぎ。
そこから母も懐中電灯を持って参戦して、洗面台の周りを 3人でくまなく探してみたけど、どうやらどこにも落ちていない。
となると、結局、流してしまったの? そういう運命だったの? (´;ω;`)
と念のために洗面台の排水栓を持ち上げてみると、栓は二段構造になっていて、ゴムの栓の下にゴミ受けと思われるプラスチックでできた粗い網目の部分がついていて.....あったー!! d(ﾟ∀ﾟ)b
ひっかかってくれてました、そのゴミ受けに!
ちょうどコンタクトレンズが通り抜けられないくらいの網目になっていた。
素晴らしい! ありがとう!!
めでたし、めでたし。

という、ひとのエラーを見事にカバーしたファインプレー!...のつもりがまさかのダブルエラーってのは妹らしいエピソードではありますが、私の印象に残ったのは、そっちよりも妹の"バカ犬"という表現のほう。
ほほう、妹はこういうときに"バカ犬"と使うのか。((φ(･д･｡)
できたつもりのことができていなかったとか、ひとの役に立ったつもりが立っていなかったとか、そういう用法かしらん?
"バカ犬"という表現を世間的にはどう使うのか正確には把握していませんが、私が"バカ犬"と使うのは、大好きな食べ物なんかを大事に取っておいて、そのうち忘れて賞味期限が切れちゃってるようなとき限定。
これ、私の場合、非常に多い。
かなりな頻度で私は"バカ犬"。
何故、そういうときに使うんだろうと思ったら、私の実体験から来ているのだろうな。小学生の頃、給食の食パン(←おいしくなくて好きじゃなかった)を残して持って帰って、うちで飼っていた犬にあげると、尻尾を振って喜んで、すぐに穴を掘って埋めていた。毎度そのように喜んで埋めるのだけど、それを掘り返して食べているところを一度も見たことがない。
なので、自分が大事にしまって忘れちゃうのを「バカ犬みたい」と思うのだけど、ふと疑問に思ってしまった...。
はて、うちのチロちゃんやコロちゃんは本当にあの食パンを喜んでいたのだろうか? Σ(ﾟдﾟlll)
他の餌は埋めたりせずに、すぐに食べていた気がするぞ。
もしかしたら、ちぎれそうに尻尾を振りながらも、
「いやいや、気持ちは嬉しいけれど、この食パンはまずいから、とりあえず喜んでるフリして埋めさせてもらいますわ。」
とか思ってたりして?
「小学生とは言え、一応飼い主だから、つれない態度も取れないし。」
みたいな?
だとしたら、私が"バカ犬"と思っていた行動は、力のある者には本音を隠して迎合する日本人的行動ってことになるぞ。
私は彼らの本音に気づいてあげられなかったのか?
小学生だったから? バカ小学生だったから?
ふむ。もうウン十年も昔の話だけど、動物と話せるハイジさんにチロちゃんとコロちゃんの本音を聞いてもらいたくなったぞ。

...とかいうくだらないことを延々と考えているのが私は大好き。